貴方「僕がヒロインを攻略するまどか☆マギカ…オカルト?」マミ「それは終わったわ」
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739: ◆xjSC8AOvWI[saga]
2021/06/07(月) 00:37:29.53 ID:0B5p2dYf0


*「あ、女神様だ!」

*「女神様!」

なぎさ「え?」


 教会の建物の前にはたしかに人が集まっていて、それを見た時なぎさは責められるんだと覚悟していました。

 でも、その反応は予想と違いました。この前と変わらない照れくさくなるような呼ばれ方。バレてはいないのでしょうか?


 そう思った時、扉にある大きな貼り紙が目に入ります。


なぎさ「これは……」


 『申し訳ございません。私達は皆様を騙してしまいました。
  女神と名乗った者は神などではありませんでした。魔女だったのです。
  償いとして今日でこの教会は終わりにします』


 貼り紙には目立つ赤い文字でこう書かれていました。

 正体がなぎさたちが倒すべき“魔女”として書かれているのには悲しみを覚えましたが、ますます疑問がわきました。


なぎさ「どうしてこれを読んだのに、みんな……?」

*「女神様でも魔女様でも本当に力はあるなら教会なんてどうでもいいわ。もともと神なんか信じてたわけでもないもの」

*「そうだそうだ。あいつらなんか何もできないくせに!」

なぎさ「…………」


 ……教会に来てくれた人たちは魔法の力で起きた奇跡に興味を持ったのであって、教えに興味を持っていたのではなかったのです。

 それならもう、これで神様ごっこはちゃんと終わりにすることにします。


なぎさ「みなさん、まだ騙されてますよ。……ここまでバレちゃったらしょうがないから言いますけど!」

なぎさ「傷が治ったなんてサクラです! ほんの冗談だったのですよ。魔女っていうのは……たぶん、『嘘つき』って意味なのです」

なぎさ「……だから、ごめんなさい。魔法なんてあるわけないのですよ」


 みんなしばらくざわめいていましたが、なぎさにそう言い張られては仕方ないと思ったのか、次第に興味をなくしたように帰っていきます。

 ……良くも悪くも、彼らの多くは目に見えるものしか信じようとしない人たちでした。

 教会という大人の関わる組織がついていればまだしも、なぎさだけでは神というにも魔女というにも、常識を覆すには説得力が欠けるというものです。


 結局最後の最後まで、なぎさは嘘つきになってしまいました。でも神父さんたちだけが悪く思われたままになるのはあんまりだと思ったのです。




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