貴方「僕がヒロインを攻略するまどか☆マギカ…オカルト?」マミ「それは終わったわ」
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◆xjSC8AOvWI
[saga]
2021/03/07(日) 23:31:08.29 ID:GsSMg3i50
貴方「暁美さん」
ただ、これだけ。……こっちの暁美さんには手を伸ばすことができるから。
白すぎる手に、そっと手を触れた。
ほむら「……え、ええと?」
暁美さんは記憶を取り戻してからいきなり変わってしまったようにしか見えなかったけど、今ならわかる。
これも暁美さんだって。今まで何もなかったところに、契約するまでの『経験』が戻ったんだ。
今はこっちのが素なんだろう。経験を伴わずに現在の暁美さんを模していた頃も、中身はむしろこっちに近かったはずだ。
……見かけにはそう見えなくなってたけど。
ほむら「ふ、ふふ……?」
貴方「無理に笑ってごまかさなくても……」
ほむら「ご、ごめんなさい。こういう時、どうしたらいいかわからなくて」
貴方「別に何かしてほしいわけじゃないよ?」
ほむら「そうですね……。テンパりすぎてますね私……。恋人、とか言うから」
ほむら「……まだ今は私、みんなとの関係に悩んでるんです。自分のことは話したけど受け入れてもらえるかなとか、キツい態度取っちゃったしな……とか」
ほむら「どっちの私でいこうかしら、とか」
貴方「持ちネタになってる? その眼鏡外したりつけたりするやつ……」
ほむら「も、持ちネタ、です!」
一言分だけ眼鏡を取ったかと思うと、再び戻して喋った。
……見てるぶんには面白いけど、本人は割と真剣に悩んでそうだ。
貴方「『恋人同士になるのなら、もう少しくらいは優先しなさい』――って、言ってたのに」
ほむら「ま、マネですか……? こっちの時に言われると結構恥ずかしくて……一度切り替えちゃえば平気なんですけどね……」
ほむら「あの時は……やっとできた友達を取られたくないって気持ちも大きかったんです」
ほむら「私なんて誰とも友達になれないし、誰も構ってくれないと思ってたから……」
ほむら「……その上、【貴方】くんが友達になってくれたらもうそれだけでいいやって。でも今は、やっぱり他の人とも友達になりたい」
ほむら「本当はもう一回くらい出会いをやりなおしたいけど、それも寂しいなあ……」
貴方「俺もなかったことにはされたくないな。でも、きっとまた別の世界で出会っても、友達になれるよ」
貴方「絶対、なりに行くから」
自分で言っててなんだけど、これじゃまるで友達止まりみたいじゃないか!?
なんてツッコミは暁美さんには伝わるはずもなく。
ほむら「えっと、も、戻りませんよ!? 過去には……。もう魔法も使えないし。というか私の魔法は時間を止めるだけだし……また記憶失いたくはないです」
貴方「そ、そうだな。はは……」
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