貴方「僕がヒロインを攻略するまどか☆マギカ…オカルト?」マミ「それは終わったわ」
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319: ◆xjSC8AOvWI[saga]
2021/02/03(水) 06:51:06.56 ID:GwyF9hD80


 暁美さんの楽しめそうなもの……。少しでも興味ありそうなもの……。暁美さんといえば……?


貴方「何かドリンクでも買っていこうか」

ほむら「……それはいいのだけど」

貴方「う、うん。どうかした……?」

ほむら「これがあなたの好みなの……?」


 ええい、これだ! と二枚分買ってみたチケットの内容は、少女漫画特有に目が大きい丸っこい絵柄にカラフルな色彩飛び交うアニメ映画。

 暁美さんといえばで思い浮かんだのが、魔法少女ってことだけだった。

 …………やっぱりダメだったかなあ。


ほむら「まさかこういうのが好みだから魔法少年になったとか……」

貴方「そ、そんなわけないよ! とりあえず見てみたら意外と面白いかもしれないよ!」

ほむら「意外とって……」


 ドリンクを二つ分買ってシアターの席につく。休日ということもあって、周りは小さい女の子のいる家族連ればかり。


 ……映画の内容は、魔法の国からやってきたピンクのリスから『ハートジュエル』なる変身アイテムを授けられた女の子たちが、

 『悲しみの種』を撒き散らす悪の組織と戦って世界に平和をもたらすというものだった。 ……あれ?俺たちとも似たようなもん?


 まあ、王道とはこういうものなんだよな。鹿目さんや巴さんだったらこういうのもわりと好きそうかも。

 しかし、俺たちのやってることとそんなに変わらないはずなのに、どうして映画と違って現実はうまくいかないことがあるんだろうな。


 ……。途中で暁美さんを見てみるが、無表情であった。

 キャピキャピとした声とキラキラした映像に包まれたシアターの中、仏頂面で画面を眺める暁美さんはなかなかに場違いだ。


貴方(あっ……)


 瞼が閉じた……。




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