魔法学園で過ごす学生生活第5章 〜安価とコンマと時々卒業〜
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◆50Z6EuXmS6
[saga]
2020/07/19(日) 20:21:24.25 ID:grDVYom10
アンゼリカ「…まず、この『身体』のことですが…この子は、昔魔法学園に通っていた人の体です」
スリア「ええ、わかりますわ。なぜ、今そのままなんですの?」
アンゼリカ「今から10年前…私は、本来の体でした」
アンゼリカ「ですが…」
フィニー「…?」
アンゼリカ「…どこまで信用してもらえるかわかりませんが、話を続けますね」
アンゼリカ「この国の、第2王子が…この方を見初めたのです」
ザルグ「それは、ありえる話だろうね…」
フィニー「美人なスリアさんのお姉さんですしね」
アンゼリカ「ですが、彼女はそれを断りました。あの王子は…あまり評判が良くなかったのですから」
スリア「そうですわね」
アンゼリカ「ですが、当然それに怒り狂った王子は…執拗に、この方…『フレーズ』さんに嫌がらせ…という表現は生優しいですね」
アンゼリカ「無理やりにでも、連れて行こうとしていたのです」
スリア「…その話は、兄さまから聞いたことがあります」
アンゼリカ「…ですが、私はアドラーの領主でもあり、生徒を守る立場でもあるので、過度な干渉はやめてもらいたい…言うように伝えたのです」
アンゼリカ「ですが…」
【10年以上前…魔法学園 中庭】
アンゼリカ「…フレーズさん?」
フレーズ「学長。本当に申し訳ないです」
アンゼリカ「いいのですよ。さすがに、彼のやり方は…」
フレーズ「私も、家のため…ならば構わないのですが…それでも、魔法学園を卒業するまで待ってほしい…と伝えているのです」
アンゼリカ「…彼は、そのような言葉、耳にしないでしょうね」
フレーズ「はい…」
アンゼリカ「ですが、大丈夫です。あなたもまた、自ら道を決めれば、それで…」
アンゼリカ(ルナお姉さまのように…)
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