31: ◆LXjZXGUZxjdx[sage saga]
2020/07/05(日) 03:49:40.96 ID:4Jd3JNMn0
ひなの「金沢シーサイドラインは、新杉田駅と金沢八景駅間のおよそ10qを結ぶ、海沿いの高架橋の上を走る新交通システムだ。ちょっと高い目線から車窓を楽しむことができるぞ。しばらくは工場ばかりの街並みだが、それを抜ければ海が広がっていい景色が見られる」
うい「へえ、乗るの楽しみ!」
ひなの「ちなみにだが、終点の金沢八景から一駅行ったところに金沢文庫という場所があってな」
うい「なにか特別な場所なの?」
ひなの「ああ、そうだ。神浜市民にとってはある意味とても特別なんだ。ういちゃん、ちょっと両人差し指を口の中に入れて横に広げて、『金沢文庫』と言ってみてくれないか」
うい「えっ? うん。えーと、口の中に指を入れて広げて・・・・」グイッ
うい「かなざわうんこ!」
うい「あ、あれ・・・?///」
灯花「くふふっ、ういったらおげひ〜ん」
うい「ち、ちがうよ〜っ、なんか勝手に言っちゃったの〜っ」
ひなの「これは神浜じゃ定番のイタズラだ。いつ誰が最初に言い始めたかは分からないが、昔から親から子へ、または学校の先輩から後輩へ言い伝えられて、今では子供からお年寄りまで広く知られている超メジャーなイタズラなんだ」
ねむ「ふむ・・・。一見くだらないけど、歴史と伝統があると考えると、一つの郷土文化と言えなくもない。口伝だけで何故そこまで深く根付いたのか興味を引くね。いずれ深く考察してみたい」
いろは「・・・? 鉄道むすめ?」
ひなの「ああ、なんか少し前から妙に見かけるんだよな。各地の鉄道事業者に女性のイメージキャラクターをあてがっているんだとか」
ひなの「そのキャラクターのオリジナルグッズを駅構内の自販機で買えるぞ。キーホルダーとか缶バッジとか神浜のおいしい水(山梨県産)とかな」
いろは「へ、へえ・・・色々あるんですね」
ひなの「そろそろ車両に乗るか。朝の通勤ラッシュ時のシーサイドラインは半端じゃなく混雑するから、今日は比較的空いている昼頃に来たぞ。車椅子も問題なく乗れるだろう」
ねむ「ありがとう、ちゃんと考えてくれて」
うい「あれ? 運転席に運転手さんがいないよ?」
灯花「車掌さんもいない。ねー、乗る電車間違ってない?」
ひなの「いや合ってる。シーサイドラインは完全自動運転だからな。運転手は基本的にいないんだ」
灯花「にゃーるほど。AIが運転してるってわけねー」
いろは「運転手さんがいなくてえーあいが運転する・・・? う、うーん、難しい・・・・」
うい「お姉ちゃん、ホントこういうの苦手だね」
ひなの「せっかくだから運転席に座ったらどうだ? 運転手気分で車窓を楽しめるからな」
うい「えっ?! いいのっ?! わたし座る!」
灯花「あっ! わたくしもわたくしも!」
いろは「あっ・・・それだとねむちゃんが・・・」
ひなの「あっ、す、すまない・・・。あそこは狭いから車椅子は入れないな・・・」
うい「う・・・ご、ごめんなさい・・・」
ねむ「・・・・いいんだよ僕のことは気にしないで。ん、デジャブだねこれは」
桜子「 |ねーむ| 」ヒョイ
ねむ「ああ・・・やっぱりこうなるんだね・・・」
ひなの「お、おい大丈夫か・・・? 結構揺れるときもあるが・・・」
桜子「 |問題ない。私はウワサだから吉田沙保里並みの体幹がある。どんな振動があろうと、ねむを落とすことは絶対にない| 」
ひなの「そうかならいいが、でも仮に本当に吉田沙保里並みの体幹があっても、良い子は真似しちゃだめだぞ。必ず手すりに捕まるか座席に座るように」
ひなの「それじゃこのままシーサイドラインに乗って、八景島シーパラダイスに行くぞ」
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