【ARIA×モバマス】浜口あやめ「ARIAカンパニーの新人を」桃井あずき「監視大作戦!」
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◆jsQIWWnULI
2020/07/04(土) 20:35:31.30 ID:uBw1ek3Z0
「ああ、それは、私たちの先輩が教えてくれたからだよ」
あずきちゃんがそう言った。
「そうなんです。私たちの先輩は、藍子殿の先輩のアイさんと仲が良いらしくて……それで先輩から『ARIAカンパニーに新しい子が来たみたいだから、顔を見に行ってこい』って言われて」
「それで知ってたんだ〜!」
あずきちゃんとあやめちゃんはそう話しながら、私の顔を見る。
「そうだったんですね……アイさんのお友達が、あやめちゃんとあずきちゃんの先輩……」
私も二人の顔を見つめ返した。それと同時に、アイさんとそのお友達にも思いをはせる。なんだか、遥か昔から友だちだったみたいな感覚が私を包む。
「……もしかして、運命なのかもしれませんね」
私がそうぽつりとつぶやくと、あずきちゃんとあやめちゃんは目を合わせた。そして、お互いに頷き合っている。
「ど、どうしたんです?」
私がそう尋ねると、あずきちゃんが口を開いた。
「いや〜、やっぱり、ARIAカンパニーの水先案内人なんだなぁって」
「そうですね。やはり、先輩の言っていたことは正しかったですね」
「な、なんです……?」
何かやってしまったのかと思い、私は急に不安になって二人に聞く。すると、あずきちゃんが答えてくれた。
「先輩たちがね。『ARIAカンパニーの人はみんな、「ステキ―」って感じのオーラがあるからすぐにわかる。新人の子も絶対そうだから大丈夫』って、言ってたんだけどね」
「まさにその通りだと、先ほどの藍子殿の言葉を受けて思ったのです」
あやめちゃんがあずきちゃんの言葉を引き継ぎそう言う。
「そ、そうなんだ……」
二人の言葉に驚きながらも、まだここに来てから数日しかたっていないにもかかわらず、ARIAカンパニーの雰囲気が出ていると言われて、なんだか少しうれしかった。
「あ、いっけない!」
しばらく談笑を続けていた私たちに出来た、ほんの隙間。あずきちゃんが腕時計をふと見てからそう叫んだ。
「どうしたのです、あずき殿?」
「もうこんな時間だよ!いつの間にこんなに時間がたってたんだろう?」
あずきちゃんが時計を見せる。短針が12の文字を少し越していた。
「なんと!もうそんな時間だったのですか」
あやめちゃんが時計を見て驚く。
「わたし、今日午後からあずささんのコーチングがあるんだった」
「わたくしも、この後アーニャさんに教わるんでした!」
二人とも慌てたような様子を見せる。そんな中、あずきちゃんは急にぴたりと動きを止めて、身体を私の方に向けた。そして、手をずいと差し出してきた。
「藍子ちゃん!」
「は、はい」
私は差し出された手を握り返した。すると、あずきちゃんはぶんぶんと腕を振った。
「あずきたち、今日から友達、だね!」
あずきちゃんはそう言って、ニカッっと笑った。
「……はい!」
私もつられて笑顔になる。
「あ、わたくしとも握手ですよ!藍子殿」
「うん。もちろん」
あやめちゃんとも握手を交わす。
「じゃあ、また明日!」
そう言って、あずきちゃんとあやめちゃんは漕いできたゴンドラに乗り込み、さっき通った道を漕いでいってしまった。
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