38:名無しNIPPER[saga]
2020/07/02(木) 22:21:12.10 ID:0AxqYuWp0
「右京さんの推理ですけど俺としてはどうにも納得がいかないんですよね。」
「はぃ?そう思う根拠は何ですか。」
「ホワイトナイトですよ。佐々木哲平が窃盗犯だとしたらアシが付かないようにわざわざ高知に出向くほどの用心深い人間なんですよね。
それなら伊月ちゃんから盗作した漫画をタイトルやキャラの名前も変えずにそのまま載せるのはおかしいと思いませんか。」
冠城が右京の推理に疑問を思うのはそこだった。
何故地方まで遠出して窃盗を行う用心深い人間が忍び込んだ先の家で盗作した漫画をタイトル名も変えずにそのまま載せているのか?
これではホワイトナイト自体が窃盗した証拠になってしまい自ら犯した窃盗が明らかになる恐れがあるはずだ。
その疑問について実は右京も同じことを考えていた。
「実は僕も自分の推理に疑問を感じています。佐々木哲平が盗作を行ったとして何故そのまま雑誌に載せたのか?
用心深い人物にしてはかなり間が抜けています。」
「まさかバレないとタカを括っているとでも?」
「どんな犯罪者でも恐れるのは自身の犯行が明らかになることです。
ホワイトナイトが連載してしまったら自分が犯した窃盗を行ったと宣伝しているようなものです。
それなのにこの杜撰さはどうしても引っ掛かります。」
佐々木哲平の部屋を前にして彼が盗作を行ったことについて今ひとつ確信を持てない右京と冠城。
そこへ遅れながら伊月が駆け寄ってきた。
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