【安価コンマ】貴方は世界を巡るようです 8巡目
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25: ◆Nq0wl2Ysns[saga]
2020/06/30(火) 23:58:09.00 ID:95X6QNvq0
結果 知ってるよ


ジェノム「…………」

フラン「ふんふふんふーん、ふーん」

どうして彼女はここにいるんだ。

おいやめてくれ、そこにある道具を弄らないでくれ。

ジェノム「……あー、どうしてここに居るんだフラン? 君は魔道具作成学の授業殆ど受けていないはずだが」

フラン「ぅ? 授業受けてなくっちゃ遊びに来ちゃいけないの? ジェノムおじさん?」

ジェノム「おじさんはやめてくれ、おじさんは」

老けていることには変わりないが、そうやって言葉にして言われると三倍は老けた感じがする。

まぁ、おじいさん。よりかは幾分かマシだが。

フラン「ねーねー、おじさんもアトリエに籠ってばっかりでないで外に出て遊ぼうよー、鬼ごっことかさー」

ジェノム「君に付き合うと身体が悲鳴を上げそうだから止めておこう」

フラン「えー!? あーもう、百回は誘ってるのにー!」

嘘をつくな、そんなに誘われてるわけ――あ、いや? どうだったか? この子なら――ありえるか?

ジェノム「……はぁ」

フラン。

ゾンビであり人造人間であり、我が親友フランケンシュタインと共同に作ったマッドの塊。

全く儂もどうかしていた、親友の頼みだからと言ってこんなお願いを聞くだなんて。

制御装置を作って欲しい、そういうのに関しては君は私よりも得意だろ? だぁ?

馬鹿馬鹿しい、大体儂は――――。

フラン「どーん!」

ジェノム「ぬわぁああああああ!?」

何だ!? 何が髪の毛を掠った!? 後ろの窓が割れたぞ!?

ジェノム「な、何を投げた!?」

フラン「ドアとか蹴破るやつ?」

ジェノム「…………バールか!?」

無動作でそんなものを投げるな! 君の腕力でそんなものを投げたら死ぬだろ!?

ジェノム「……はぁああああああああ…………!」

フラン「おじさんなんか難しい顔してたし、ほら空気の換気?」

ジェノム「空気清浄機がそこにあるだろう……!」

ああもう帰ってくれ! 少し親友に会いたいだなんて湿っぽい余韻に浸りかけてたのが馬鹿みたいだ!

フラン「はーい、じゃあまた明日来るねー!」

ジェノム「暫くは来るな……!」

そう言って、マッドの塊は一時間後にアトリエに戻ってきた。

二十四時間を一時間に圧縮とは、マッドすぎるだろう。


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