未来「翼と百合営業する話」【ミリマス】-SS速報VIP

未来「翼と百合営業する話」【ミリマス】

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56: ◆z80pHM8khRJd[saga]
2020/06/26(金) 04:49:29.86 ID:9rrQTzr/0
今は今しかない。すぐに思い立って行動できるのは、私の良いところのはずだ。

「どしたん未来。急に立ち上がって」

奈緒さんに不思議に思われたけど、それは気にしない。

「プロデューサーさん！　翼はまだレッスン来てないんですよね」

「ああ、そうだな」

「だったら私、迎えに行ってきます」

「……そうか。なあ未来」

プロデューサーさんが真剣な顔をする。

「どうしたんですか。プロデューサーさん」

「軽い感じで百合営業なんて頼んでさ本当に悪かったと思う。ごめんな。今日の未来が落ち込んでたのはそれが原因だろう？」

プロデューサーさんが悪いなんて全然思ってなかったので、一瞬きょとんとしたけど、すぐにえへへと笑い返した。

「最初はびっくりしましたけど、そんなに悪い企画じゃないかもって今は思ってるんです」

「そうなのか？」

「最初はフリだったんですけど、それでもドキドキしてワクワクして、でも胸がきゅーっと苦しくなることもあって……今なら恋愛ソングもバッチリ歌えそうです！　なんて」

恋を教えてくれるのはクラスの男子でもなく年上で社会人のプロデューサーさんでもなく、いつも近くにいる気まぐれな女の子だったのかもしれない。

「そっか。そう言ってくれると翼も喜ぶと思うよ」

「え、どうしてですか」

「だって俺が翼に百合営業しないかって持ちかけたとき、こう言ったんだ。「するなら未来とがいい。未来とならきっとハッピーライフが送れる気がする」って」

一瞬顔が熱くなったけど、すぐにニッと笑って表情を作り直した。なーんだ。翼は私を指名してくれていたんだ。自然とお腹に力が入る。

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