面接官「得意武器は斧……ですか」斧戦士「はい」
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7:名無しNIPPER[saga]
2020/06/22(月) 15:58:33.01 ID:/ouu/qF80
剣士「あ、怒った? 怒っちゃった?」
斧戦士「怒るに決まってんだろうが!」
剣士「だけど飛びかかってこないなんて、ずいぶん冷静じゃないか」
8:名無しNIPPER[saga]
2020/06/22(月) 15:59:24.64 ID:/ouu/qF80
斧戦士「だけど、斧の方が重くて威力あるし……!」
剣士「威力ゥ? ハッ、そんなもん当たらなきゃなんの意味もない!」
剣士「これからの時代、戦いに求められるのはパワーよりもスピードさ」
9:名無しNIPPER[saga]
2020/06/22(月) 16:00:01.63 ID:/ouu/qF80
傷心で町をあてもなくさまよう斧戦士。
斧戦士「面接は落ちるわ、剣士にはしてやられるわ……ろくなことがねえ!」
斧戦士「もうこんな斧捨てて、剣や槍に乗り換えてやろうか!」グッ…
10:名無しNIPPER[saga]
2020/06/22(月) 16:00:30.04 ID:/ouu/qF80
土魔女「ったくなんなのさ! どいつもこいつも、あたしを必要としてないってどういうこと!?」
斧戦士「……どうした? 小娘」
土魔女「なに、おっさん、話し相手になってくれるの? だったら聞いてよ!」
11:名無しNIPPER[saga]
2020/06/22(月) 16:01:15.86 ID:/ouu/qF80
土魔女「仕事は自分で探さなきゃいけないから、まず魔法の学び舎に行ったのよ」
土魔女「でさ、『あたし土魔法なら教えられますよ』って自己紹介したら」
土魔女「『土魔法なんて地味だから今時習いたい子はいない』って断られちゃって……」
12:名無しNIPPER[saga]
2020/06/22(月) 16:02:00.38 ID:/ouu/qF80
土魔女「おっさんこそ、どうしてベンチで一人寂しそうにしてたの?」
斧戦士「俺もお前と同じような境遇だよ」
斧戦士「今時、斧の使い手を雇ってくれる職場なんてそうそうねえ」
13:名無しNIPPER[saga]
2020/06/22(月) 16:02:39.19 ID:/ouu/qF80
斧戦士「よっしゃ! ここはひとつ、不人気同士、手を組まねえか!?」
斧戦士「俺たち二人で、世の中をあっといわせることをやろうぜ!」
土魔女「いいねいいね! やろうやろう!」
14:名無しNIPPER[saga]
2020/06/22(月) 16:03:34.46 ID:/ouu/qF80
酒場にて――
土魔女「オレンジジュースおいしーい! やっぱり土魔法って最高!」プハッ
斧戦士「ハァ? オレンジジュースと土魔法ってなんの関係もないだろ?」
15:名無しNIPPER[saga]
2020/06/22(月) 16:04:28.96 ID:/ouu/qF80
斧戦士「実は明日、大商人の屋敷でビッグイベントが開かれるんだ」
土魔女「どんなイベント?」
斧戦士「大商人が今度売り出すっていう、新製品の発表会を兼ねたパーティーさ」
16:名無しNIPPER[saga]
2020/06/22(月) 16:04:59.68 ID:/ouu/qF80
斧戦士「目的も決まったところで、そろそろ出るか。あんまり金もねえしな」
斧戦士「ところでお前、今はどこで暮らしてんだ? 下宿とかしてんのか?」
土魔女「実は、今までは宿屋に泊まってたんだけど、あたしもそろそろお金ヤバイの」
17:名無しNIPPER[saga]
2020/06/22(月) 16:05:35.39 ID:/ouu/qF80
斧戦士の自宅は、町外れの質素な小屋であった。
土魔女「うわぁ〜、殺風景! なんもない! 『ザ・独身男の家』って感じ!」
斧戦士「ほっとけ」
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