4: ◆jsQIWWnULI
2020/06/20(土) 19:37:44.40 ID:5N5BJxwZ0
「なります。『水先案内人』!」
私は書き終えると、そう小さく呟いた。そして呟いた後、急に恥ずかしくなって、隣の人に聞こえていないかこっそり確認。隣のおじさんは、新聞を読んでいる。私の声には気づいていなさそうだった。
『ご搭乗の皆様にお知らせします』
『本船は、ただ今電離層を抜けました』
『到着までしばしの間……』
『眼下の景色をお楽しみください』
アナウンスの女性がそう言い終わると同時に、船内の底からグオンと音がした。そして、床が開いていく。私はこの時初めて床が透明だったことを知る。そして、目に飛び込んできたのは眩いほどの青。ネオ・アドリア海だった。
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