7: ◆uYNNmHkuwIgM[sage saga]
2020/06/12(金) 21:32:08.91 ID:BHjCA0Mo0
数日後、
午前の授業が終わり、昼休みに入る。待ってましたと言わんばかりに教室がざわつき、各々家から持参したお弁当を取り出す。
例に漏れず俺も鞄から弁当を取り出し蓋を開けようとする...開けようとす...る...開けようと...。
「おーいどうした陸?早く弁当開けろよ。」
なかなか弁当の蓋を開けられない俺に、昼食時いつも隣を陣取る友人が声をかける。そうだね、俺も早くすっかすかの腹にご飯を流し込みたいよ。でもね、まぁいろいろと事情があるのです。とりあえずお前は後ろを向いたほうがいい。
「陸君早く今日のメニュー教えて!」
「今日は私も頑張ってきたから負けないよ!」
友人の後ろには、ぎゅうぎゅうにオーディエンスが押し寄せている。女子8割男子2割、俺の弁当箱の蓋が開くのを待ち焦がれている様子だ。そこまで期待されると、一般人の俺としては尻込みしてしまう。
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