2: ◆uYNNmHkuwIgM[sage saga]
2020/06/12(金) 21:24:19.31 ID:BHjCA0Mo0
「ありがとう、店員さん。」
そう言って彼女は軽く微笑んだ。端整な顔にほんのりと柔らかさが加えられ、世の殆どの男性はこの笑顔に吸い込まれるんじゃないかと思うくらいの魔力があった。客観的には。
「それでは、ごゆっくりおくつろぎください。」
俺は彼女の笑顔を営業スマイルでかわし、すぐさま踵を返す。一歩踏み出そうとしたところ、くいっと服の裾を引っ張られた。ピキッとこめかみの辺りが歪むのを抑え込んで、営業スマイルで後ろに向き直す。
「店員さん可愛いから、もっとお話ししたいな。」
そう言って彼女はパチっとウインクをした。アイドルが写真撮影でやるような、味付けの濃いあざとさマシマシウインク。
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