23: ◆twvOK8mV6U[sage saga]
2020/06/12(金) 20:48:20.03 ID:ZeVBIg7K0
『アイドルの素質があるって……アタシがアイドルに?
……やっぱいいや。名刺、返すよ。…アタシには無理だから』
『……アンタ、相当な変わり者だよね。アタシの何がそんなに気に入ったの?』
『……それとも、アンタがそんなアタシをアイドルにしてくれるの?アタシ、本当に何もないよ。できるっていうの?』
『……幼いアタシの世界は、殺風景な病室にある小さなテレビだけだった……。だから憧れてたんだ、テレビの中で輝くアイドルに……』
『でも、夢なんて見るだけ無駄でしょ。口に出したらバカにされる。体力だってないし、普通に生きるのも無理だと思ってた』
『でもそんな夢をプロデューサーだけは笑わずに真面目に聞いてくれた』
『嬉しかったんだ……だからこんなアタシでも頑張ってこれたんだと思う。だから見てほしいんだ……アタシの輝いてる姿……!』
『やったよ、プロデューサー……!アタシ、アタシ一位になったんだ……!』
『……これも全部プロデューサーのおかげだよ。プロデューサーがいなかったら、きっとアタシ頑張れずに終わってたから……』
『……えっ?俺は関係ない?加蓮の努力が実っただけ……?』
『ふふっ、またそういうこと言って……』
『……ありがとう、プロデューサー。これからもずっとよろしくね』
⦅……アタシ、やっぱりプロデューサーのこと⦆
⦅今日は久々のオフで街に出たけど⦆
⦅いつもお世話になってるプロデューサーに何か買ってあげたいな⦆
⦅二人っきりでデートもしたいし、けど毎回凛と奈緒も一緒についてきちゃうんだよなあ⦆
⦅あれ、あそこにいるのもしかしてプロデューサー?⦆
⦅……うん、ちょうどいいや。こんなチャンスめったにないんだし。今日こそは一緒に———⦆
『おーい、待ったー?』
『……え』
⦅……あの人、プロデューサーと腕組んで⦆
⦅プロデューサーすっごく楽しそう⦆
⦅プロデューサーのあんな顔初めて見た⦆
⦅……………なんで⦆
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