邪神ちゃん「神社生まれのY〜パチ屋の幽霊編〜」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2020/05/25(月) 02:06:42.35 ID:603AZf1z0
「そこまでよ」
聞き覚えのある声。
神社生まれで霊感の強い同居人、Yだ。
Yは気だるげに片腕を掲げて叫ぶ。
「破ぁーーーー」
Yの手から光弾が次々と打ち出され、私に群がる化け物たちをあっという間に蒸発させた。
気付けば、私のいたはずのパチンコ店は台も内装もボロボロの、荒れた廃墟と化していたのだった。
「ゆりね、どうしてここに?」
「あんたの帰りが遅いからでしょ……帰って早くご飯にするわよ」
帰り道で聞いた話によると、何年も前にあの店は閉店したまま放置されており、その廃墟が生前パチンコ廃人だった霊のたまり場となっていたらしい。
私はその霊たちの作り出した幻影に騙されていたのだ。
「あんなに血を見せられるとナポリタンが食べたくなってくるわね」
きゅるる、と小さな音を立てたお腹をさすった後、少し照れたようにYが呟いた。
神社生まれってやっぱりすごい、私はそう思った。
おわり
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