【安価コンマ】貴方は世界を巡るようです 6巡目
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446: ◆Nq0wl2Ysns[saga]
2020/05/26(火) 22:25:40.06 ID:37beADZb0
幕間 ユウナとセロ
この学校に入学すれば、この私を完膚なきまでに叩きのめしてくれる人物が現れると期待して四年間。結局最後の年まで私を負かしてくれる人物は現れなかった。
座学においても、実践においても。誰しもが私未満という学校生活は、何とまぁ退屈なんだろうか。
学校の授業で学べることなどもうないし、文化祭なんて言うイベントはくだらないったらありゃしない。
セロ「…………はぁ」
というわけで。今日も私は空中にふよふよと浮かびながら、風に揺られながら本を読む。
……空中でこんな風に浮いていると、声を掛けられることは多々あるが。もうそれも少なくなってきた。実に素晴らしいことだ。
他の人物と話していても退屈なだけだし、時間の無駄。ならばぼんやりと本の世界に入り込んで――――。
ユウナ「あのぉー! すみませーん! 何してるんですかぁー!」
セロ「…………」
なんか来てしまった。
多分、有象無象の一年生だろう。ここは適当に返事をして、有耶無耶にして返すのが一番だろう。
セロ「何ですか貴女は、私は今――」
ユウナ「あっ、凄い! 空に浮かびながら本読んでたんだ! なんかカッコいいねそれ!」
セロ「……はぁ」
彼女は話を遮ってくるタイプだった。
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