28: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 17:17:59.01 ID:5z9OpdEU0
「お二人とも、有難うございました。紅さんと…」
「あ、私、篠原まりです」
「篠原さん。本当に有難うございました。助かりました。」
29: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 17:18:25.06 ID:5z9OpdEU0
「こちらは森浦さんだ。今日はこれから仕事の依頼を聞く予定だったんだが…場所を変えたほうがいいだろうな」
「では、私の家に…少し離れていますが…」
「あ、それなら私、屋台引きますよ!こういうの得意なので!」
30: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 17:19:01.89 ID:5z9OpdEU0
「いえそんな…助けていただいたうえにそんなことまで…」
「お言葉に甘えさせてもらいましょう、森浦さん。彼女はこう見えてかなりの力持ちなんですよ」
(えへへ…紅さんに褒められてる…)
31: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 17:19:46.63 ID:5z9OpdEU0
「…まり、もし良ければなんだが…このまま私の仕事を手伝って貰えないか?」
「えっ」
「せっかくのオフに申し訳ないんだが、君の力があれば私も心強い。もちろん報酬も」
32: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 17:23:23.52 ID:5z9OpdEU0
>>31
誤字ったのでもういちど
「…まり、もし良ければなんだが…このまま私の仕事を手伝って貰えないか?」
33: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 17:23:50.27 ID:5z9OpdEU0
――家と逆の方向に進んでいることを告げる森浦と紅の声で引き返したのは100メートルほど進んでからであった。
34: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 17:24:24.12 ID:5z9OpdEU0
――
――――
――――――
35: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 17:25:30.12 ID:5z9OpdEU0
――センザキの中心部は、戦争難民が大量に流入して築いたスラム街である。
この区域を中心に数々の犯罪組織が巣食い、“闇の繁華街”センザキを形成した。
森浦の住居はそんなスラム街の一角にある。
36: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 17:26:25.73 ID:5z9OpdEU0
「こんな場所で恐縮ですが…紅さんはイカがお好きと伺いましたので…」
森浦が台所から料理と酒を運んで来る。
皿には焼いたイカを緑のタレで和え、香草のようなものを散らしたものが盛られている。
37: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 17:26:59.66 ID:5z9OpdEU0
ぺこぺこと頭を下げながら酒を勧めようとする森浦を紅が手で制する。
「すみませんが、仕事中は…」
「ああ済みません、いつもの癖で…」
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