【安価・コンマ】ループ世界の主人公として生きる
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281:名無しNIPPER[saga]
2020/06/11(木) 21:25:14.69 ID:XG8RPESh0
1追いかける
慌てて水面ちゃんの後を追いかける。
冬野「待って!」
警備にバレることも無視して水面ちゃんを必死に呼び止める。けれど、止まってはくれず彼女は走り続けた。
冬野「お願い!」
やがて水面ちゃんは扉をくぐり抜けて部屋の中へ入った。勿論私もその中へ入る。
すると中では水面ちゃんが自分の首にカッターを当てていた。
冬野「な、何してるの!」
朝霧「来ないで!」
どうやら冗談なんかじゃ無さそうだ。
冬野「いいから、落ち着いてよ...水面ちゃん」
彼女の目を見つめる。今にも涙が溢れ出しそうだ。
朝霧「全部聞いてたんでしょ...!」
冬野「それは...」
朝霧「真白には知られたくなかった!」
泣きじゃくるように彼女は叫ぶ。
朝霧「私は馬鹿だから!...だから、これで真白を守れるって言われてそれに飛びついたの!」
ここまで取り乱す水面ちゃんは初めて見る。
朝霧「こんなの正しくないって分かってる...。けど、それでも真白を守りたかった!2度と真白を失う思いをしたくなかった!」
しばらく俯いた後、彼女は顔を上げた。
朝霧「こんな私に失望したでしょ?...真白に嫌われて生きていくなんて耐えられないっ!」
冬野「そんな事ない!水面ちゃんを嫌うなんてそんなのあり得ないもん!」
朝霧「違う...嘘だ!」
錯乱状態で信じてもらえないようだ。とにかくカッターを取り上げないと、そう思い彼女に近づくと刃を向けられた。
朝霧「近づかないで!」
冬野「いいから...ゆっくり話そうよ、ね?」
私がゆっくりと彼女に近付いていると、背後でドアの開く音が聞こえた。
黒服「大丈夫か!」
彼は部屋に入ってすぐ、顔見知りである朝霧がカッターを侵入者に向けているのに気付いた。それからは一瞬だった。
銃声が聞こえたと同時に激痛が走り、地面に倒れる。薄らんでいく視界の端に、駆け寄ってくる水面ちゃんが見えた。
↓1 洞察力3
00〜80 聞こえなかった
81〜99 聞こえた
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