アルコ&ピース酒井「Black Savanna」
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9: ◆z.6vDABEMI[saga]
2020/05/05(火) 19:56:02.91 ID:z3oD1mZbo
「白い、ガキ……」

言葉が途絶える。余りにも不意に。
何でかは分かんねえんだよなぁ。
この人、今何を考えてるんだろ。どっか遠くの方を見ながら、平子さんがなんか考えてるっぽかった。いつものあれこれ試行錯誤してる時の顔だ。そう言うのを邪魔すんのは野暮ってもんだから、言う言葉無い。
無いけどなんだよ。何考えることあった?そんなオレの怪訝そうな目線にも、特に怯むことは無いらしい。

「……その子さ、」

数秒、数十秒か。押し黙ったその声が、これまた特に何の切っ掛けも無く再開された。首を傾げる。

「ん?なんすか」

「服とかどんなんだった?」

「え?だから、真っ白っすよ。それ以外は特に」

「どんな形だったか位は分かるでしょ。なんか、Tシャツだったとかぁ、てろっとした素材のなんか分かんねえやつとかさ」

「それ必要な情報?」

妙なこと拘んなぁ。最初の印象がそれだった。だって、ほんとにこの話に必要な事だとは思えなかったからだ。
そんなとこにリアリティ求めてどうすんだって話だし、そもそもそれを解決したところでこの話が変わるとは思えない。
───それを突き止めて、この人は一体どうするつもりなのだろうか?
疑問符をありったけ詰め込んだオレの脳を知るよしもない平子さんは、まだ真面目な顔をしてこくりと頷く。

まあ、興味本位なんだけど、と妙な雰囲気を漂わせて。

「えー?……あー、そう、すね……」

一応、オレも一応、頑張ってみた。なんとか思い出せねえかなぁ、って頭捻って何とか考えてみた。


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