26:名無しNIPPER[saga]
2020/05/01(金) 12:50:00.17 ID:ry+dFy620
神「死に掛けの孤児に落とすわ」
神「よいしょ」
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孤児(この世はクソだ)
孤児(俺みたいな人間は飢えて死ぬのに)
孤児(誰も俺に見向きもしない)
孤児(たまに善人面する奴がパンを分け与えりゃ)
孤児(すぐに別の孤児がそれを取り合って弱者が無を掴む)
孤児(俺みたいな弱者は這い上がる事も出来ずに死ぬだけ)
孤児(俺はなんのために生まれた?なんのために今を生きている)
孤児(ただ恨みを残して死ぬのが俺の生まれた意味なのか?)
孤児(もしそれがそうなのだとしたら。こんな俺を産んだ娼婦を呪ってやるよ)
孤児(俺を捨てた娼婦に、俺を見捨てた世界を呪って死んでやる)
孤児(この世全てに、呪いあれ、と)
孤児「………ん?」
孤児(空から丸い球みたいなものが降って来た)
孤児(食べ物か、これ?)
孤児「………球の中に何か見える、あれは……林檎、か?」
孤児(いいな、林檎、何も食べてねぇから、腹が空いて仕方がねぇ)
孤児(いいな、林檎、喰いてぇな………!?)
孤児「な、なんだ、球から、林檎が出て来たぞッ!?」
孤児「こ、これは……ガブッ!!」
孤児「う、うめぇッ、これ、本モノだ」
孤児「もしかして、これは、いろんなものが出せるのか!?」
孤児「すげぇ!これがありゃ、飢え死にしなくて済むッ」
孤児「は、ははッ!すげぇ、すげぇ!!」
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