貴音「ざ・りすと・おぶ・四条」
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2:名無しNIPPER[saga]
2020/04/26(日) 21:15:30.98 ID:e0wnwU/00
依然としてバスケットを撫で愛でる貴音はすぅと半眼になりながら春香に詰め寄る姿勢は変わらず、空の袋を再び持ったと思えばわざとらしくくしゃりと握って続けて言葉を紡いだ。

「わたくしの分は避けておく、それは出来たはずですよ」

「そ、そうですけど、そんな特別扱いは」

「春香」

まぁ要するに、今日春香は宣言通りクッキーを焼いて持ってきたのであるが、貴音は事務所に来るのが遅れてしまい、その間に仕事も無いのに事務所へ集まっていた面々が、この面々には勿論春香も貴音も含まれるのだけれども、春香の予定の想定数を超えていた様で、皆悪気無く自分の分を食べただけなのだけれど、結果として遅れてきた貴音の分は無くなってしまったのだった。
貴音が先程からごねるのも気持ちは分からなくもないのだけれど、春香だってこの後貴音が来るからその分は誰か我慢してね、とは言えまいので、完全に八つ当たりのそれである。


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