294:名無しNIPPER[saga]
2020/05/10(日) 23:51:10.16 ID:7gnP6kF90
「忙しい?」
「うん」
「ふぅん。じゃあ送迎いいや。お昼がてら先に行ってる」
「悪いな」
「テキトーにブラついてるから、二人連れて合流してね」
「ああ」
ひらひらと片手を振るだけで見送りを済まされるのはやや不満ですが、
彼の多忙は自分の為だと、彼女はいつだって知っています。
名残惜しそうに一度だけ振り返ってから、
褒めてもらえなかった下ろし立てのカーディガンを翻して、
加蓮は事務所を後にするのでした。
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