もしもし、そこの加蓮さん。
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282:名無しNIPPER[saga]
2020/05/10(日) 23:10:34.38 ID:7gnP6kF90

得意気な笑みを浮かべ、ステージを振り返りました。
五人は加蓮の視線に頷くと、椅子を抱えて袖へと戻って行きます。
最後の美嘉がキスを投げ残して見えなくなると、加蓮は再び客席へ向き直ります。


海は凪いでいました。
波も風も息を潜めて、加蓮の事をじっと見つめています。
加蓮の次の言葉を、今か今かと待ち侘びています。


でも、もう、加蓮が伝えるべき言葉はほとんど残されていないのです。
足取りもしっかり、気分も爽快。

散々待たせてしまったファン達に向けて、加蓮は必要な言葉だけを紡ぎました。


 『北条加蓮』


きっと――忘れられないアイドルになります。



 『Frozen Tears』




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