もしもし、そこの加蓮さん。
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25:名無しNIPPER[saga]
2020/04/26(日) 23:23:44.57 ID:DTyxDqAB0

 「は、ぁっ……はぁ、っ……」

頭が冷えてきたところで、
なぜ自分が逃げ出してしまったのか、加蓮には分かりませんでした。

気まずかったから?
眩し過ぎたから?
急過ぎたから?
みじめになったから?

それらしい理由を頭の中に思い浮かぶまま並べ立ててみれば、
案外どれも正しいような気がしてきてしまいます。


――主人公みたいだったから?


ふと浮かんだ一言に、これまでの仮説は音も無く崩れ去っていきました。


あぁ、そうだ。彼女はきっと、主人公だったのだ。



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