190:名無しNIPPER[saga]
2020/05/09(土) 19:08:17.60 ID:GVB5f6680
◇ ◇ ◆
「ただいまー」
「おかえり。夕ご飯、本当にいいの?」
「んー。お腹いっぱいー」
「おかえり。先食べてるぞ」
加蓮はしっかりした娘ですから、食事の不要な日は母へのメールを欠かしません。
遠足最後の行程を文字通り消化しに掛かった際、
加蓮はいつものように一通、メールを送っておいたのです。
鞄からすっかり軽くなった弁当箱の包みを取り出し、母に振って見せます。
「おべんと、ありがとね」
「出して水に浸けておいて頂戴」
「はーい」
弁当箱を軽くすすぎ、水を張った洗い桶に浸け、
加蓮は二人が夕食を囲むテーブルに腰を下ろします。
そこで疲れがどっと吹き出て、ぐにゃりと身体を机上に預けました。
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