もしもし、そこの加蓮さん。
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184:名無しNIPPER[saga]
2020/05/09(土) 11:28:52.06 ID:GVB5f6680

残念ながら、本日は風の影響でトップデッキには立ち入れないようです。
観光客でいっぱいの、凝った照明のシャトルエレベーターにしばし揺られているうち、
気圧差に耳が詰まってきます。

到着したタイミングで隅を向いて耳抜きをしてから、
加蓮は展望デッキへと足を踏み出しました。


 「すげー……」


文字通りの一望。
無秩序に広がるスプロールはもちろん、
南方面は午後の陽にさざめく東京湾が眩しいくらいでした。

子供たちは我先にと窓へ貼り付き、
もっと小さな子は父母に抱えられて呆然としています。


 「見ろよー加蓮! 人が米粒よりちっちゃい!」

もふもふの奈緒も貼り付いていました。
凛と苦笑しながら駆け寄って行き、三人並んで東京の街を眺めます。


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