【オリジナル】自殺したら僕だけを誉めない有名絵師の彼氏になった件
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19: ◆wqJOdKDc/.
2020/04/25(土) 08:59:25.48 ID:U1qw9Qt5O
夕方六時に点滴が外された後、運ばれてきた晩ごはんを頂いた。

「んん〜っ! ハンバーグ美味しいっ!」

病人向けのカロリー控えめお豆腐ハンバーグからは、ジュワーっと肉汁が溢れてきたりはしなかったけど。
それでもデミグラスソースたっぷりな熱々ハンバーグの味は、僕に再び生きている実感を与えてくれた。
やっぱり、自ら命を絶つべきじゃなかったな……この不思議な現象が起こらなかったら、僕はもう二度とこんな幸せを噛みしめるなんてできなかったんだし。
心からそう感じられるほど、後悔の念が胸の内から溢れてきた。

「そういえば、どう報道されてるんだろう」

SNS上での反応はもう十分わかった。
そうでない従来のメディアは、この一件をどう捉えているのか。
それが気になって、さっき大型の液晶テレビが置かれてあるのを目にした、談話スペースへと足を運んだ。
自分の部屋にも百円を入れれば三十分だけ観られる小型テレビがあったが、節約できるところは節約したいし。

四人ほどは座れそうな横長のソファーが二台置かれた談話スペースには、年齢も性別もバラバラな七人の先客がいた。
「失礼します」と一言告げて、僕も空いているスペースへ腰を下ろした。
テレビに映っていたのは、見知った顔の美人キャスターだった。


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