緒方智絵里「いいねの数でほたるちゃんに」藤居朋「いろいろなことが起きる?」
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19: ◆5AkoLefT7E[saga]
2020/04/19(日) 00:18:11.84 ID:q3qIysPD0

ほたる「では……歌います。『印象』」

ほたる「……スゥ」


『赤、青、黄色、白 知りたいよあなたの 色彩をすべて……』

それは、不思議な感覚であった。
ほたるが、色の名前を唄う。一色ずつ、丁寧に、繊細に。
その度に、三人がいるこの部屋が、その色に染まっていく。ゆっくりと、まるでキャンバスに色が塗られていくように。

『笑顔の温かさ 透明な涙 隠し持った弱さも全部』

「温かい」という感覚。「透明」という心地。
目に見えるものではない。だけれど確かに、”それ”が目の前の、ほたるの声から生み出されていた。
視覚的な色だけではなく、この空間の全てが、歌詞に沿って、雄大に、かつ、繊細に。
混ざりあうように、確かめるように。

『あなたのこと、描くよ』

歌は終わった。
しかし、残響は消えない。
観客は、しばしの間、――まるで美術館の帰りに立ち寄ったカフェで、その日見た芸術を反芻するかのように――動くことができなかった。




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