久城一弥「据え膳?」ヴィクトリカ「喰わぬは男の恥なのだろう?」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2020/04/16(木) 23:34:36.71 ID:91TsAL8vO
「久城」
「ん……なんだい、ヴィクトリカ?」
第二次世界大戦終結後。
嵐が過ぎ去り、ヴィクトリカ・ド・ブロアと久城一弥は新大陸で共に暮らしていた。
こじんまりとしたアパートメントでの生活は、一弥はともかくヴィクトリカにとってはさぞこたえるだろうと思われたが、意外にも彼女は順応して快適に過ごしている。
もっとも根っからのお姫様体質であるヴィクトリカが新生活を謳歌しているのは、ひとえに根っからの苦労人であり奴隷体質である一弥の献身によって支えられていることは言うまでもなく明白であり、生活を維持するために記者としての仕事をこなし、毎日くたくたになって帰宅して家事をひと通り終えると、ソファに横たわり泥のように眠っていた。
「よかった。起きていたか」
「いや、寝てたけど……どうしたのさ」
寝ぼけ眼を擦りつつ、一弥が尋ねると。
「知恵の泉が告げているのだ」
「へぇ……なんて?」
「今夜は久城に優しくしてもらえと」
驚きに一弥はパチクリと目をしばたかせた。
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