ましろ「踏み出す勇気と」つくし「踏み込む勇気」
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19: ◆bncJ1ovdPY[sage saga]
2020/04/12(日) 21:10:26.67 ID:SlTzITWg0
ーー庭園
ましろ(ほ、ほんとに2人きりになっちゃった……!)
ましろ(さっき耳元で囁かれたことだけで顔が沸騰しそうなくらい熱いのに、このまま2人きりでお昼なんて……〜〜っ)
ましろ(で、でも気付かれてないはずだもんね。そういうつもりでやったわけじゃないよね。だから勘違いしないで、私……っ!)
20: ◆bncJ1ovdPY[sage saga]
2020/04/12(日) 21:10:55.10 ID:SlTzITWg0
つくし「ところで、その……やっぱり、誘えなかった?」
ましろ「ふぇっ?」
つくし「今日お昼に誘うつもりだったんだよね?その……倉田さんが好きになった人のこと」
ましろ「あっ、えっと……うん」
つくし「その……ちょっと無茶だったかなって、思って……倉田さん、そういうの苦手だって知ってたはずなのに」
21: ◆bncJ1ovdPY[sage saga]
2020/04/12(日) 21:11:30.35 ID:SlTzITWg0
ましろ(分かりやすくしゅんとしてる二葉さん。そっか、二葉さんは……私が相手をうまく誘えなくて、そのことを相談するために二葉さんを誘ったって思ってるのかな)
ましろ(だから、さっきは私に合わせてくれてた……?でも、そんなの……)
ましろ(私は二葉さんが悲しい顔をしてるところを見たくて、お昼に誘ったわけじゃないのに……!)
22: ◆bncJ1ovdPY[sage saga]
2020/04/12(日) 21:11:58.80 ID:SlTzITWg0
ましろ「あ、あのねっ!」
つくし「っ!?な、何っ?」
ましろ(自分でもびっくりするくらい大きな声が出た気がするけど、そんなことはどうでも良くて。とにかく二葉さんに伝えなきゃ)
23: ◆bncJ1ovdPY[sage saga]
2020/04/12(日) 21:12:26.55 ID:SlTzITWg0
つくし「ーーそ、それって……っ!?」
つくし(倉田さんは今日、『好きな人を誘うつもりだった』。そして、『最初から私を誘うつもりだった』)
つくし(一見矛盾したそれが意味することはたった一つで……それでもまだ『そんなわけない』ってどこかで否定しようとする、弱い私がいた)
つくし(だって、そんなことあるはずないもん……倉田さんが好きな人が……私なんて……!)
24: ◆bncJ1ovdPY[sage saga]
2020/04/12(日) 21:12:52.46 ID:SlTzITWg0
ましろ「だから……えっと、あのね……?」
つくし「……そんなこと、ありえないよっ」
ましろ「えっ……?」
つくし「やっぱりありえるはずないよ。倉田さんが好きになった人が……私だなんて」
ましろ「ーーっ!?なんで気付いて……あっ……!」
25: ◆bncJ1ovdPY[sage saga]
2020/04/12(日) 21:13:20.82 ID:SlTzITWg0
つくし「だってだって、私だよ?八潮さんみたいに頭もよくないし、広町さんみたいになんでも出来るわけじゃないし、透子ちゃんみたいに人気者でもないし……!」
ましろ(悶えてる横で、次々と他の人の良いところを挙げていく二葉さん。でもそれは明らかに自分へ向いた否定の言葉)
つくし「大事なところですぐドジしちゃうし、結局今回だって倉田さんの助けになれてなかったのに……」
26: ◆bncJ1ovdPY[sage saga]
2020/04/12(日) 21:14:25.31 ID:SlTzITWg0
ましろ「ーー違うもんっ!!」
27: ◆bncJ1ovdPY[sage saga]
2020/04/12(日) 21:14:54.93 ID:SlTzITWg0
つくし「っ!?」
ましろ「私はそんなことを聞くために、そんな姿を見るために二葉さんを誘ったわけじゃない!二葉さんと一緒に居たいから誘ったの!!」
ましろ「一緒にいるだけで楽しいから!二葉さんの笑顔を見たいから!」
28: ◆bncJ1ovdPY[sage saga]
2020/04/12(日) 21:15:20.39 ID:SlTzITWg0
ましろ「ーー二葉さんが好きだから!ここにいるの!!」
29: ◆bncJ1ovdPY[sage saga]
2020/04/12(日) 21:15:51.13 ID:SlTzITWg0
つくし「ーーっ、ぁ……」
ましろ「だから、お願い。私の大好きな二葉さんのことを、そんな風に言わないで……?」
ましろ「悩みを笑顔で聞いてくれて嬉しかった。一緒に悩んでくれて楽になった。頑張れって言ってくれて、勇気が出た」
ましろ「二葉さんは、きっと……いや絶対、すごくステキな人だよ。だから私も好きになったんだよ……」
つくし「……倉田さん……ごめんね……っ」
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