王馬「大変だ!オレが行方不明になっちゃった!」
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13: ◆DGwFOSdNIfdy[saga]
2020/04/07(火) 20:59:07.86 ID:6Ca7qkS20
─2階廊下─
最原「まだ探すの?」
王馬「探すよ。見付かってないもん」
最原「さっきので結論出たなって思ったんだけど」
王馬「アレは赤松ちゃんの持論じゃん。自分の事は結局自分で決めるしかないんだから、他人の意見なんて大して役に立たないって」
最原「だったらなんで態々聞き出したのさ」
王馬「飽くまで参考程度だよ」
最原「そうなると僕はキミの気が済むまで連れ回されるのか…」
王馬「当たり前田のクラッカー、だっけ」
最原「何それ?」
王馬「知らない」
最原「…………」
王馬「…………」
……いつまでもむっつりと黙り合うのもどうかと思うし適当な話題を振ろう。
最原「最近読んだ小説で、ずっと気になってる事があるんだよね」
王馬「ふーん」
最原「語り手の男が旅行がてら昔住んでた家に立ち寄って、今の居住者に会うんだよ。話を聞けばその人は精神科医で、自宅療養してる統合失調症の奥さんに掛かり切りだっていう。結局世間話だけして直ぐ帰ったんだけど、忘れた頃に精神科医から男宛ての手紙が届く」
王馬「なんで住所知ってんの?怖っ」
最原「内容としては、奥さんが亡くなったから例の家を引き払うっていう報告から入って、死んだ時の状況説明だったり結婚前の思い出話だったりとか」
王馬「一度会っただけの人にそんな重い話されても困るんだけど」
最原「手紙を読み終えた男は胸騒ぎがして急いで例の家に向かう。で、その近辺の茂みに猟銃を持った精神科医を遠目に見付ける。それを見た男は怒って」
ゴン太「あ」
最原「あ?…ああ」
王馬「よっ、ゴン太」
ゴン太「お互い残念だったね、王馬くん」
王馬「残念って?」
ゴン太「ほら、ふたりとも脱落しちゃったから」
王馬「オレは脱落っていうか…まあいっか、そんな事は」
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