11:名無しNIPPER[saga]
2020/03/29(日) 16:42:44.29 ID:O0jAO63X0
――茉莉城
育「――ということで、身の危険にあると思われるエミリー殿のご両親を見つけ出していただきたいのです」
まつり「ふむ。事情は理解したのじゃ。近頃は各地で疫病も流行りつつあると聞く。異国の医学を学ぶことは我が国にとっても価値のあることのはずじゃ。無論、悪意なき人を妄りに捕らえる必要もない」
まつり「エミリーよ。余が力になるのじゃ。この茉莉藩主徳川松利が人脈を駆使し、必ずご両親の居所を突き止め身の安全を確保してみせるのじゃ」
エミリー「ありがとうございますお殿様!」
まつり「さて、そういうわけでそなたにはしばらくこの藩で過ごしてもらうことになるのじゃが……エミリーよ、いかがなのじゃ?」
エミリー「?」
まつり「余の城なら安全であるし、異国からの客人と考えればもてなすのも礼儀。じゃが一方で知り合いのいない城下で一人過ごすというのも心細かろうと思うのじゃ」
エミリー「というと――身を寄せていただく場所を、私が決めて良いのですか?」
まつり「もちろんなのじゃ。さあ、希望を申してみるのじゃ」
エミリー「えっと、私は――育吾郎さまの暮らす、美里恩村に行ってみたいです! よろしいでしょうか」
育「もちろんだよ! 殿のお墨付きがあるのなら、長老や村のみんなも歓迎してくれるはずだよ」
まつり「何かわかれば余の方から連絡しよう。では育吾郎よ、エミリーを任せたのじゃぞ」
育「はい!」
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