13:名無しNIPPER[saga]
2020/03/25(水) 23:41:53.56 ID:CTG1QIS00
「ごめんくださ〜い!ちょっと聞きたいことがあるんですけど!」
すぐに店へと戻ったが店内には誰もいなかった。
先程までいたはずの旦那さんと奥さんの姿が見えない。まさか鬼が…!?
そう思った俺はすぐさま刀を抜いた。
鋭い日輪刀の刃を突き立てとにかく鬼の気配を感じ取った。
「…この匂い…わかる…これは…血だ…」
先程は肉料理のせいで鼻が満足に嗅げなかったが今はちがう。
これは家畜の血じゃない。人の血の匂いだ。それも大量の血が流れたことで俺の鼻が嗅ぎ取ることが出来た。
それから俺たちは店の奥へと入った。台所に入りさらにその奥の家屋へと侵入した。
家の中は荒らされた形跡はない。
もしも鬼なら当然荒らされた形跡くらいあってもおかしくはない。
だがこの家からは血の匂い以外の異変は感じ取れない。これはどういうことなのかと最後に家の居間へと入った時だ。
「これは…まさか…」
そこには酷い悪臭が漂っていた。この独特な悪臭を俺はこれまで何度も嗅ぎ取っていた。これは鬼の匂いだ。匂いの元は居間の奥だ。すぐに襖を開けるとそこには驚くべき光景があった。
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