681: ◆Nq0wl2Ysns[saga]
2020/04/03(金) 23:24:47.07 ID:xUW9kkG60
ジュッ。
ワイズ「…………へ?」
封印の剣と一緒に、処刑人の騎士が――――溶けた。
ドロリと、マグマのように。人間だったものが、溶けた。
「な、何者――」
ベルフェ「はいドーン!」
炎で作られた玉のようなものが弾丸のように発射されて、ワイズを押さえつけていた騎士二人の頭部が。無くなった。
ワイズ「……へ?」
ベルフェ「おいこら見てんじゃねぇ!」
周りに集まっていた騎士達が、一瞬で燃え上がり。真っ赤な海のようになった。
ベルフェ「はい、消火!」
そして、ベルフェの声とともにその炎は消失し。その地面には、黒い粉のようなものが広がっていた。
ワイズ「…………」
声が出ない。
立派な角と翼がそれの種族を象徴していた。黒のスーツと羽織られたスーツコートが、それの立場を明らかにした。
そして。
ベルフェ「あーあー、なんか火力ミスっちまったわ……本当は骨くらい残すつもりだったのに」
ワイズ「べ、ルフェさん?」
ベルフェ「おう、優しくて綺麗でつよつよな悪魔様が、気まぐれに、その場の勢いで。お前を助けに来たぜ? ワイズ君?」
――――それオーラが、それの炎が、それの口調が。その悪魔の恐ろしさを表していた。
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