【安価・コンマ】ダンジョンの隠し部屋とかで行商人やってる奴
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◆YMXaKSdLrc
[saga]
2020/03/22(日) 13:39:53.05 ID:rIm3ugwF0
お待たせしました。
花の咲き乱れる丘に作られた小さな村に、地平線から朝日が差し込んだ。
白く爽やかな光に夜の闇が払われてゆく。
世界が彩度を取り戻し、花弁に乗った朝露がきらりと輝く。
フィオは大きく深呼吸した。
春先の朝の空気は鼻にツンとしみる。
村に咲く花の香りが後から感じられる。
「フィオ、忘れ物はない?」
声を掛けられて、フィオは振り返った。
家の玄関先に家族が出そろっている。
父、母、そして、姉。
「一昨日から何回も確認してるんだし、大丈夫だよ」
フィオはその背に負った背嚢を揺らした。
今日はフィオの成人と独り立ちの日。
稼業の養蜂を継がず、姉の病気を治すために行商人になる。
その為に一応、採集の知識と調薬の技術は身に着けた。
荷物は大したものを持っていないが、それでも必要最低限の準備は出来ている。
「辛くなったらいつでも帰ってきなよ。私、別にすぐ死ぬわけじゃないんだし」
姉は杖を突きながらフィオに近づき、ぎゅっと抱きしめた。
男性にしては小柄なフィオは、顔が若干胸に埋まる。
何故、姉が父親譲りの黒髪長身で、自分が母譲りの白髪華奢なのか。
たまに、生命の神秘に思いをはせる。
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