1:名無しNIPPER
2020/03/19(木) 22:31:35.02 ID:z07AMiQQO
その日、氷川紗夜はラーメンが食べたかった。
きっかけがなんだったのかはわからない。朝起きて、朝食を摂っている時に見たニュース番組のグルメ特集だったかもしれないし、氷川日菜が隣で「ら、ら、ら、らーめん〜♪」という謎の歌を口ずさんでいたからかもしれない。
理由はともあれ、とにかく紗夜はラーメンが食べたかったのだ。
いつも通りの時間に通学路を歩き、いつも通りの時間に学校へたどり着き、いつも通りに教室の自分の席に座り、目の前で繰り広げられる白鷺千聖と松原花音の「クラゲと紅茶の類似性」という議論を聞き流しながら過ごしている間にも、その想いは募るばかりだった。
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2020/03/19(木) 22:33:21.76 ID:z07AMiQQO
今日の放課後、ラーメン屋に寄っていこうかしら。
チャイムの音と共にやってきた担任。「朝のホームルームを始めます」という平坦なその声を聞きながら、そんなことを思う。けれどすぐに紗夜は首を振った。
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