中野四葉「私はより多くの人を救います」上杉風太郎「それになんの意味がある?」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2020/03/07(土) 17:34:12.11 ID:5UAoJkSUO
「私はより多くの人を救います」
「それになんの意味がある?」

意味なんて決まってる。考えるまでもない。
より多くを助ければ、より多く感謝される。
英雄として讃えられて、誰もが自分を頼る。

「私は、多くの人に必要とされたいんです」
「俺はただひとりに必要とされれば満足だ」

さらりと、上杉さんはそう返した。
思わず怒鳴り散らしたくなるも、堪える。
彼に嫌われたくない。彼に嫌われたら私は。
こんな私を救ってくれるのは、彼しか居ない。

「……わかりました。もう口答えはしません」
「四葉?」
「いや〜! ほんとに一花、良い声してましたね! 声フェチの方の人気も鰻の滝登り間違いなしです! 本当に素晴らしい作品でした!」
「……四葉」
「そうそう、声と言えば上杉さん! 私も一応、五つ子の一員なので声も似てますし、将来は声優を目指すのも選択肢のひとつかも知れませんね! すぐに顔に出る私は役者には向いていないので、顔を出さずに済む声優ならもしかしたら上手くやれるかもしれません!」
「四葉、もういい」
「大丈夫ですよ! ちゃんと振り仮名を振って頂ければ、お馬鹿な私だって台本くらい……」
「四葉、もうやめろ」

あーあ。最悪。どうして、こうなるんだろう。
グイッと手を引かれ、ポップコーンが落ちた。
せっかく、落とさないように気をつけたのに。
上杉さんのせいだ。全部全部上杉さんが悪い。


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