貴方「俺が魔法少年でヒロインを攻略するまどか☆マギカ?」
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◆xjSC8AOvWI
[saga]
2020/06/27(土) 19:10:44.71 ID:SQJG9OlS0
鹿目さんは――同じクラスでいつも近くにいるけれど、思い返してみれば直接関わったことはほとんどなかった。
別の友達を介してとか、誰かと一緒にいるときについてきていたことが多かったと思う。
そんな表面しか知らない彼女の印象は、純朴で優しそうな子、というくらいだった。誰に対しても人当たりは良さそうだと思う。
けど、さやかほど活発じゃないし、スタンダードで控え目な女の子らしく見えるから意識しないと話題が出てこない。
この前、魔法少女としては心配しなくていいくらいに戦っても腕は立つし度胸があるということがわかったけど……。
ふと、この前『接近戦は苦手』だと言ってたことを思い出した。
貴方「鹿目さん! 近づいてくる敵からは今日は俺が守るから」
まどか「うん。じゃあわたしは遠くの敵を。みんな得意分野が違うからこそ守り合えば強いよね」
それでも彼女は一方的に守られることは良しとしない。対等に肩を並べて戦うことを前提にしていた。
それもこの前わかったことで、おおよそ好戦的には見えない性格から少し意外だと思っていたことだった。
――――寂れた景色の増えてきた街の片隅に、結界を見つけて押し入る。
薄暗い路地裏から入ったそこは、薄暗い路地裏を更に複雑にさせたような迷路だった。
知らずに取り込まれたらわけがわからなくなりそうだ。
まどか「どっちの道が正解かな?これ……!」
貴方「迷ったって仕方ない……こっち!間違ってたらごめん!」
まどか「それは言いっこなしだよ」
決めた方向に足を進めながら鹿目さんの一足先を歩いて確認し、近くに迫っていた使い魔を薙ぎ払う。
横を桃色の矢が駆けていく。不思議な曲線を描いて飛んだそれは吸い込まれるように命中し、離れた距離から飛びかかろうとする使い魔を貫いていった。
不意打ちのごとく曲がり角で出くわすものやよほど素早いものを除けば、鹿目さんの攻撃だけでもほぼ接近を許さず片づけることはできる。
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