貴方「俺が魔法少年でヒロインを攻略するまどか☆マギカ?」
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763: ◆xjSC8AOvWI[saga]
2020/06/07(日) 17:27:10.93 ID:CdwyHhHm0
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12日目 放課後



 ――和風の家屋のある一室でバイオリンの音色が響いていた。

 志筑邸にある防音の音楽室よりは狭いが、十分な大きさと設備を備えた部屋だった。

 これが自室だというのだから音楽好きは本格的なものだというのが伝わってくる。


恭介「……今の、少し違ったな」


 彼は曲の途中で演奏の手を止めて口を開いた。


恭介「志筑さんはどう思う?」

仁美「音は合ってたと思いますけど……」

恭介「音じゃなくてさ。僕の思ってた表現と違った気がしたんだ」

仁美「えっと……そうなんですの?私にはとても綺麗に思えましたけど」

恭介「……そうか」


 褒められても困るというように、彼はちょっと落胆したようだった。

 もしかしたら失望されてしまったのではないかとも思う。

 練習についていけるだけでも光栄だと言ったのは自分だった。

 近くに居られれば、彼の奏でる音色を直接聴けるなら、と思っていたものの、何も力になってあげられないのは残念に思ってしまう。




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