20: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2020/02/10(月) 01:02:57.75 ID:CDwt0mRk0
絶望していてもお腹は膨れない。し、冷蔵庫だって満たされない。とりあえずコンビニへと選択をするのは現代人の美徳。
手櫛で髪を梳く。桃色と水色のコントラストがちらつく。もちろんすっぴんのままにぼくはお日様の下へと躍り出た。
「よぉ」
「うわあぁっ!」
心臓がまろびでるかと思った。まろびでるってどういうことかはわかんないけれど。
相も変わらず薄汚れたコートを身に着けて、Pサマが車の窓から手を振っている。社用車じゃない。前にも何度か乗ったことのある、彼の自家用車。
通勤途中? いや、たぶん、違う。ぼくんちの前を通るとか、そんな話は聞いたことがない。偶然? にしたらできすぎだ。先ほどの電話と合わせて考えれば答えは自ずと見えてくる。
「……ぼく、怒られる?」
「怒られてぇのか?」
「たくない! ないよ、ないない!」
「怒りゃしねぇよ。まぁ、ただ、厄介な……ってぇと違うか。少しごたつきそうだ」
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