7:伊丹 [sage]
2020/02/08(土) 20:03:30.72 ID:2EYiqEug0
「これは、この仕事を始めてから買ったものなんだ。
スーツを着て仕事をするから、それに合うような時計も買わないとってよく調べもせずに買ってな…」
知らずに買った機械式時計はどんどん時間がズレていく。
せっかく買ったんだし、と毎朝こうして時刻を合わせるようになっていったんだと語る彼。
「最初は面倒で仕方なかったんだけどな。
でも今は、逆にやらないと気持ち悪くなっちゃったな。
仕事のスイッチを入れるのに丁度いい儀式…ってところかな?」
スイッチ……!
それなら、私にも心当たりがある。
「あ、それならわかる気がします。
私も、アイドル衣装に着替えて、メガネを外すと、やるぞ〜って気になります!」
「普通はメガネを着けてスイッチを入れると思うけどなぁ」
「そっか……フフっ!そうかもしれませんね!」
なんだかおかしくて私が笑うと、彼も釣られて笑顔を見せる。
朝、
私達以外誰もいない、2人きりの事務所で彼と笑いあう。
明日も、ちょっと早く来てみようかな?
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