2:伊丹 [sage]
2020/02/08(土) 19:58:04.73 ID:2EYiqEug0
私の手には大きすぎる、男物の無骨なカタチ。
金属ケースは、ひんやりとした感触と、ズシリとした重さがある。
彼がいつもするみたいに、
左耳に時計を当てて、その音に耳を澄ます。
チッチッチッチッチッ……
さっきよりもよく聞こえる、規則正しい駆動音。
これは、彼のくれた腕時計。
私、高山紗代子の大切なもの。
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