2:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/23(木) 02:32:05.12 ID:VkxCchnrO
「松姫、今日は一緒に寝ましょうか?」
結局、私よりも多い大量の竜田揚げとにんにくが入った大盛りスタミナ炒飯を平らげて満腹な母は、珍しくそんなふうに私を誘ってきた。
「パパが寂しがるよ?」
「たまにはいいのよ、たまにはね」
母は父のことが大好きだ。無論父も然りだ。
昼間は定食屋の手伝いをしながらべったり。
寝る時も同じベッドでぐっすりである。
要するに四六時中一緒に生活していた。
だから私は冗談半分で母を揶揄ってみる。
「寂しいのはママのほうだったりして?」
「そ、そんなわけないじゃない!」
「パパが傍に居ないと寝れないんじゃない?」
「あんたの隣だったらぐっすり快眠よ!」
そう太鼓判を押す母に、私は尋ねた。
「それは、私がパパに似てるから……?」
「ええ。あんたは竜児に似てるから大好き」
私はパパに似ている。
真っ直ぐな黒髪も、大きめな背丈も。
そして伸ばした前髪で隠した凶暴な目つきも。
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