逢坂大河「たまにはいいのよ、たまにはね」
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10:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/23(木) 02:49:54.62 ID:VkxCchnrO
「むにゃ……竜児」
「なんだ、大河。結局お前も来たのか」

父に励まされて明日からの高校生活が少しだけ楽しみになっていると、寝ぼけた母が寝室を訪れて、どうも娘が居ることに気づいておらず。

「おしっこ」
「お前……いい加減ひとりでしてこいよ」
「うう、漏れる」
「待て待て! 今トイレにつれてくから!」
「触らないで!」

どうやら尿意を催したらしい母はその場で致そうとして、慌てて父が母をトイレに連れて行こうとするも、漏れそうな虎は凶暴に吠えた。

「わ、私はお母さん失格よ……」
「そんなことないって、お前は良い母親だよ」
「だってこの歳になっておねしょするなんて」
「おまっ……漏らしたのか?」
「……遺憾だわ」

ポタリ、ポタリ。たしかに尿が滴っており。

「フハッ!」
「竜児! 嗤うな!!」
「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」
「ケェエエエエエエエエエエエエッ!!!!」

高らかに響き渡る、父の哄笑と母の奇声。
竜の愉悦と虎ならぬ怪鳥の絶叫が重なり合う。
私はそそくさ退散してそっと寝室の扉を閉め、2人みたいなおかしな人とは友達にならないように、目つきの悪さを生かそうと心に決めた。


【高須松姫の入学前夜】


FIN


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