72:松坂英治[saga]
2020/02/10(月) 23:42:24.92 ID:9wd4sdlV0
ぶっちゃけ言うと頭の中は疑問符だらけであった。
第一に先程感じた魔女の気配は一切しなくなり、代わりにこの少女がいた。
なら魔女は?まさか目の前にいる外国人銀髪少女が倒したとでも?
その可能性は魔女を知っていて、十分な武器と戦闘経験があれば無くはないのだが、目の前の少女がそんな風には見えない、が実際魔女の気配はもうしていない。つまり誰かが、魔法少女の気配が無いことから恐らく可能性としてはあの銀の少女なのだろう。
第二に今までの時間軸であのような少女は見たことはなかった。
これまで繰り返し、そして失敗してきた世界でほむらはあらゆる情報を入手してきた。その中にはある程度はあの娘の関係のあることは勿論、あの娘に関係の無いことも知っていたりする。
関係の無いものは無いで無視しようとすればいいじゃないかという話にもなりそうだがそういう訳にもいかない。
前述の通りあの娘を守る為にはあの娘の危険にさらすあらゆる可能性の芽を摘み取っておかなければならない。
例えば美樹さやか。
彼女が魔法少女になったことで結果的にあの娘も魔法少女になってしまったこともあったりした。そのようなこともあるのでちょっとしたことでも気を配らなければならない。例えどんなに小さなことでも。
だが、数回数十回に渡る時間遡行の中にはあの銀の少女はいなかった。そこが奇妙な点だった。
魔女も退ける謎の銀の少女。彼女には気をつけなければならない。魔法少女ならば尚更。あの娘に危害が加わるその前に。
ただ、何でもかんでも疑ってばかりでは思考の自縄自縛に陥るだけだ。あの娘の害になるかどうか、見極めるのは今ではない。今はあの忌まわしい白い悪魔を探さなければ。
「あなた白い小動物みたいなものを見なかったかしら?キュゥべえのことだけど」
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