34: ◆bujB8GgAPs[saga sage]
2020/01/16(木) 23:42:22.39 ID:BO7CEBl70
・以上が、工藤蘭殺害事件の犯人、灰原哀と名乗っていた女性。
宮野志保の残した日記の内容である。
宮野志保は工藤蘭への犯行後、自分の前で自殺を図った工藤新一を治療し、救急車を呼び彼を助けようとした。
そして、駆け付けた救急隊員と、到着した警察官により保護・逮捕された。
工藤新一は重傷であったが、奇跡的に一命を取り留めた。
逮捕された宮野志保は死人の様に押し黙り、捜査員の呼びかけにも応えることは無かったが、捜査員が漏らした工藤新一の生存情報を
耳にして暫くした後、監視の目に一切触れることなく煙の様に姿を消した。
それと時をほぼ同じくして、工藤新一も病院から姿を消した。
この日記は、その行方不明になった工藤新一の病室から発見されたものである。
この事件には、未だ不可解な点が多い。
彼女がこれほどの凶行に至った理由は何なのか?
一体どの様に捜査員の目に触れる事無く脱走したのか?
工藤新一も失踪したのは何故なのか?
彼女が連れ去ったのか?
だとしたらどうやったのか?
だが、何よりも不可解なのはこの日記である。
この日記には、明らかに逮捕中に書いたと思われる文章がある。
だが、取り調べ中に彼女が何かを書いていたと言う記録も目撃証言もない。
そもそも日記を持ち込んだという記録すらない。
では脱走した後に書いたものなのか?
だが、インクの劣化具合や紙の傷み具合から、どう考えてもこの日記は逮捕されるより大分前に書かれている事が分かっている。
逮捕される以前から彼女が妄想的に書いていたものなのだろうか?
それとも何らかの超常的な力で書かれたものなのか?
そもそも何故彼女は日記を残していったのか?
その理由も、彼女や工藤新一の行方も、事件から数年経った今も分かっていない。
真相は全て、闇の中である……。
【工藤蘭殺害事件に関する調査レポートより】
ある元少女の日記、完……?
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