14:名無しNIPPER[saga]
2020/01/11(土) 21:47:43.86 ID:uct5lrwh0
気がつけばわたしは捨てられ、ガラクタの山の中にいた。
かつて人の営みの中で何かの役目を与えられていたであろうモノたちが、見る影もなく雑多に折り重なって造られた山だ。
わたしは認識した。ここが終わりの地。わたしにとっての墓場なのだと。
ふと、"わたし"として話す彼女の声が蘇った。
「わたしはあなたが大好き。ずっとずっと一緒にいようね」
わたしはおもちゃの人形。人の姿をした無力なからくり。人に好きなように操られることで初めて役目を得る。
"わたし"として孤独な少女の傍にいること。それがわたしの役目だった。
その役目を果たし終えたのだから、あとは消滅を待つだけだった。
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