9: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:31:49.41 ID:/F5s96SxO
?【向井拓海についてどう思いますか】
涼「えっ?どういう意味だ、それ」
【そのままの意味です】
10: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:43:10.47 ID:/F5s96SxO
【あの……】
涼「質問の意図が見えないな。何を言わせたいんだ?」
【いえ、特に意図は……】
11: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:44:38.08 ID:/F5s96SxO
【何故でしょう?】
涼「何故、か……こないだ、ひっどい現場があってさ、ディレクターはやらしい目つきで見て来るし、他のスタッフも未熟だし、おまけにアタシらまでミスしまくった。そのうち現場がギスギスしちまって、どうにもなんないから一旦休憩に入ったんだよ。
いつもは騒がしいうちの連中もみんな無言で、ただ黙って椅子に座ってた。
アタシもイライラしちゃってさ、ぶーたれた顔でため息なんてついてた。
12: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:45:43.05 ID:/F5s96SxO
頭下げに行ってたんだよ。
誰も近づこうとしなかったスケベなディレクターから、末端のスタッフまで。
なんて言うのかな……カッコいいなって、素直に思ったさ。
族でもリーダーやって、アイドルになって、沢山のファンから愛されて、天狗になってもおかしくないはずのに、頭として、通すべき筋を通すためなら恥だって厭わない。
13: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:46:44.21 ID:/F5s96SxO
【ありがとうございます。】
涼「どういたしまして。これ、拓海にも見せるのか?」
【来月地上波で特番ですね】
14: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:50:38.46 ID:/F5s96SxO
?【向井拓海についてどう思いますか】
夏樹「え?なんだい、藪から棒に」
【まあお気になさらず】
15: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:54:04.27 ID:/F5s96SxO
【そうでしょうか?】
夏樹「そうだよ、アイツ以外に誰がこのドラ猫達の頭務めるんだ?」
【ですが、最年長は亜季さんですし、涼さんも歳上で落ち着いた方です。夏樹さん里奈さんは同い年ですが、だったらお二人がリーダーでも良かったのでは?】
16: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:55:27.26 ID:/F5s96SxO
【プロデューサーさんを、ですか】
夏樹「そうそう。『もっとマシな言い方は無ぇのか』とか『威圧してどうすんだ』とか」
【凄いですね(笑)】
17: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:56:47.50 ID:/F5s96SxO
夏樹「こないだなんて、チビ達が遊び疲れて眠った後に、こっそり後片付けまでしてたんだぜ?ありゃ誰が見ても肝っ玉母さんのドキュメンタリーだったよ」
【皆さんも彼女の娘だと】
夏樹「ハハッ!そいつはいいな!でも確かに、アタシらは親子じゃ無いけど、ファミリーみたいなもんだから。仲良しこよしの集まりじゃなくて、互いの良いところも、悪いところも受け止めあった、魂の家族さ」
18: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:57:37.99 ID:/F5s96SxO
夏樹「よぉ、ママじゃねーか」
拓海「誰がママだてめぇ!」
夏樹「はいはい、わーったよ。ま、そういう訳で、アタシを悪ガキでいさせてくれんのもコイツなのさ」
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