28:名無しNIPPER[sage]
2020/01/08(水) 21:23:30.48 ID:81whGR+F0
ニオ「嘘、なら。旋律は1つ、片方の顔の旋律だけ。2つの旋律が同時に流れるってことは、作り物でもそれは2つとも貴方の本当の顔。違う?」
ビカラ「それは、その……」
ニオ「片方は静かで辿々しくて、片方は派手で賑やか。2つとも全く違う音色だけど……でも、どっちも不思議と、とても優しい」
29:名無しNIPPER[sage]
2020/01/08(水) 21:26:13.70 ID:81whGR+F0
ビカラ「(ニオさん、ミステリアスな感じだなとは思っていたけど、なんかすごい言い回しで褒められてる……)」
ビカラ「(こんな風に自分のこと言われるとなんか返事に困るっていうかでもそれ以上に嬉しいし、あーでもなんて言えば……)」
ビカラ「(思えばこの艇に来てからみんな凄くあったかくて、あ、あたしなんかのこと気にかけて大事にしてくれて、十天衆なんてすごい人までこうやって……)」
30:名無しNIPPER[sage]
2020/01/08(水) 21:27:00.46 ID:81whGR+F0
ビィ「なんで2人して謝ってるんだあ?」
クビラ「あはは、2人とも多分、考え過ぎるタイプだから……」
ニオ「私何か嫌なこと、言っちゃった?」
31:名無しNIPPER[sage]
2020/01/08(水) 21:28:39.83 ID:81whGR+F0
ビカラ「それが、う、嬉しい、です……」
ルリア「ビカラさん!これからも、よろしくお願いしますね!」
ビィ「おうよ!ビッキィのビカラも、こっちのビカラも、オイラどっちも面白くて大好きだぜ!」
32:名無しNIPPER[sage]
2020/01/08(水) 21:50:03.22 ID:81whGR+F0
クビラ「次は誰に話を聞こうか」
ルリア「耳の良いニオさん、の次は目の良いソーンさんでどうですか?」
クビラ「ソーンか……私、よく一緒になるけどあまりちゃんと喋ったこと、無いんだよね」
33:名無しNIPPER[sage]
2020/01/08(水) 22:31:14.91 ID:81whGR+F0
ルリア「…………という訳なんです」
34:名無しNIPPER[sage]
2020/01/08(水) 22:31:53.71 ID:81whGR+F0
ソーン「やっぱり。私、今日は日が昇る前、まだ誰も起きていない時間から弓を握っていたんだけどね……」
ソーン「練習の間ずっと、ちょうどここにひとりで立っていたから、このドアの丸窓からその通路が目に入っていたの」
クビラ「ちょうど私の顔くらい大きさで、高さも顔の辺りにある窓だね」
35:名無しNIPPER[sage]
2020/01/08(水) 22:32:40.41 ID:81whGR+F0
ソーン「通路の部屋のドアは内開きだから、ドアに隠れて見えなかったということも当然ないし」
ソーン「まあその代わり内開きなおかげでそれぞれの部屋のドアの開閉は見えていないけれどね」
ルリア「でも、実際出入りすれば絶対に見えたはず……そういうことですね?」
36:名無しNIPPER[sage]
2020/01/08(水) 22:33:09.53 ID:81whGR+F0
ルリア「ローアインさんたちは見かけましたか?」
ソーン「ううん、彼らの部屋のある通路はあっち……ここからでは見えなかったわ」
ソーン「ルリアちゃん達のいる方の通路のドアが右手で、左手のドアが彼らのいる方の通路なの」
37:名無しNIPPER[sage]
2020/01/08(水) 22:34:15.77 ID:81whGR+F0
クビラ「朝になる前からいたんじゃ、見逃すことだってありそうだけど……」
ビィ「いいや、ソーンの魔眼は伊達じゃねぇぜ!」
ルリア「そうですよ!ソーンさんはすーっごく遠くのものでも、全部見えちゃうんです!」
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