177: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 15:01:35.13 ID:ZRhpxi3E0
紗代子「なんだかすみません。ノリの軽い家族で」
P「いや、ごちそうになった」
紗代子「いいえ。じゃあ、明日……劇場で」
P「……」
紗代子「プロデューサー?」
P「わかってる……明日、劇場で……」
挨拶を交わし、プロデューサーは高山家を辞して去った。
その後ろ姿を、紗代子は不安げにずっと見ていた。
P「明日……か。行くべき……だろうな」
いっそこのまま、またあの場所に籠もろうかとも思った。
人前なんて、とんでもない。
だが……
P「約束……してしまったしな……」
そう。そしてそれだけではない。
俺には、返さなければならない借りがある。
それから劇場のこけら落としの時、あの場所に籠もって悶々として映像が届くのを待っていた記憶が蘇る。
どうせ、どちらにしても辛いことなら……
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